Ryoji Takahashi
@E4iXm6lTOGK6R1J
2019/6/22
favorite favorite favorite favorite favorite favorite favorite favorite favorite favorite 5.0
これ語るには体力と時間が必要なので後で本格的にレビューします。
ただこれだけは言うとケンとチャコは物語だけを追うとノスタルジーに取り憑かれた人ですがそれだけじゃないんですね。
チャコは不妊症なんですね。
それはキッカケがあったのだと思います。
そう思うに足る根拠もあって、エレベーターでひろしはケンに
「つまらない人生だったな」
と言います。それに対してひろしは、
「俺の人生はつまらなくなんかない」
と言います。そして
「家族のいる幸せを分けてやりたい」
と『ケン』に言います。しかしこの言葉でキレたのは『チャコ』なんですね。それはひろしがチャコにとって一番琴線に触れるとこばだったのです。
それは家族ができない=子供ができない。だからです。
実際は子供いなくても夫婦は家族なんです。
でもキレるってことは『子供が欲しかった』んですね。
この作品で子供=21世紀の未来として書かれています。実はこの内縁の夫婦は『未来が欲しかった』のにどうしようもない理由で、『未来が手に入らない』ふたりという構図が見えてきます。
この構図が見えたらこのふたりが本当は何をしたいのかがわかってきます。
この作品では子供=未来と同時に『子供がいて初めてオトナになれる』という意味も含まれています。
子供に戻る匂いを発しながらもチャコとケンはオトナの姿のまま自己を認識しているのはあの歳の頃にオトナになれない事が起きたあるキッカケがあったのでは無いかと思います。
多くの方の幸せな時代が子供の頃だったことに比べ、ふたりに連れられて行った部屋が『同棲時代』というのも、ふたりが一番幸せな頃だったからでしょう。
チャコは子供を産めなくてオトナになれない悲しさとやるせなさ自責を感じています。
ケンは優しい男です。
『オトナになった人達もみんな子供にしてチャコの背負う事のない自責を取り払おう』と考えます。
だからこの事件が起きるのです。
ここまで観ると格段にケンとチャコに対する見方が格段に変わっていくと思います。
本当にオトナ帝国は良い。
しんのすけが主人公なんだけどひろしが主人公に見える。あれ!?もしかしてケンとチャコが主人公!?
また家族に邪魔された。
意味深。
まだ語れる。